これからFX取引を始める方にとって、税金や確定申告は重要なテーマです。特に、取引で損失が発生した場合、その取り扱いを正しく理解することが大切です。
本記事では、損失が出た場合の確定申告の意義と、税金を賢く節約する「損益通算」や「繰越控除」の仕組み、具体的な申告方法まで徹底解説します。
この記事を読めば、FXの損失に対する不安が和らぎ、税務上の対策を講じて自信を持って取引に臨めるようになるでしょう!
FX取引で得た利益は、「先物取引に係る雑所得等」に分類され、「申告分離課税」の対象となります。
申告分離課税とは、他の所得(給与所得や事業所得など)とは合算せず、分離して税金を計算する制度のことです。これにより、FXの利益が大きくても、他の所得の税率に影響を与えることなく、一定の税率で計算されるメリットがあります。
具体的には、所得税15%・住民税5%・復興特別所得税0.315%(2037年分まで)の合計20.315%が一律で課税されます。
参考)[国税庁]No.1523 先物取引の差金等決済に係る損失の繰越控除
「損失が出たのに、なぜわざわざ確定申告を…?」と疑問に思うかもしれません。しかし、FXで損失が出た場合でも確定申告を行うことで、以下の2つの大きなメリットを享受できる可能性があります。
1. 損益通算
その年の特定の金融商品の利益と損失を合算できる制度です。
2. 損失の繰越控除
損益通算をしても控除しきれない損失は、翌年以降3年間繰り越して控除できる制度です。
これらの制度を活用すれば、将来の税負担を大幅に軽減できる可能性があるため、損失が出た年こそ積極的に確定申告を検討しましょう。
「損益通算」とは、特定の金融商品の利益と損失を合算できる制度です。
この制度は、税法上同じ区分に属する複数の金融商品の利益と損失を合算し、課税対象となる所得を計算するものです。FX取引は「先物取引に係る雑所得等」に分類されるため、同じ区分の他の金融商品との間で損益通算が可能です。
これにより、例えば「FXで損失が発生したが、CFDで利益が出た」という場合、納税額を低く抑えることが可能です。
FXと損益通算ができる主な金融商品は以下の通りです。
損益通算の対象となる主な金融商品の詳細は以下からもご確認いただけます。
参考)【個人】外貨exでの損益と、損益通算が可能な取引とは何ですか
株式投資や投資信託など、「申告分離課税」であっても税法上の区分が異なる金融商品とは損益通算ができません。
例えば、株式の利益とFXの損失を相殺することはできませんので、この点をしっかり理解しておきましょう。
繰越控除とは、損益通算をしても控除しきれないFXの損失を、翌年以降3年間にわたって、将来発生する利益から差し引くことで、その年の課税対象額を減らすことができる制度です。
このように、繰越控除を利用すれば、損失が発生した後も、その損失を無駄にせず、将来の利益にかかる税金を抑えることができるのです。
なお、FXの利益計算の仕組みについてさらに詳しく知りたい方はこちらの記事も参考にしてください。
FXのpips(ピップス)とは?初心者向けに計算方法と使い方を徹底解説
損失の繰越控除を受けるためには、以下の条件と注意点を必ず確認してください。
損失が出た年に確定申告を行うのはもちろん、損失を繰り越している間、利益が出なかったとしても毎年継続して確定申告を行う必要があります。これを怠ると、繰越控除の権利を失ってしまいます。
損失を繰り越せる期間は最大3年間です。この期間を過ぎると、未相殺の損失は失効します。
このように、確定申告の手続きは手間がかかりますが、節税メリットは大きいと言えます。
所得税の確定申告期間は、原則として2月16日から3月15日までです。土日祝日の場合は翌平日になります。この期間内に、前年1月1日から12月31日までの所得について申告と納税を行います。
FXの確定申告で一般的に必要となる書類は以下の通りです。
| 確定申告書(第一表、第二表) | 申告者の基本情報や所得を記入する重要な書類です。 |
| 先物取引に係る雑所得等の金額の計算明細書 | FX取引による損益を詳細に計算し報告するための書類です。※1 |
| 申告書第三表(分類課税用) | 分類課税の内訳を補足する申告表です。※2 |
| 所得税の確定申告書付表 | 所得の詳細を補足するために必要です。 |
| 源泉徴収票 | 給与所得者の場合、勤務先や取引先からの収入に対して源泉徴収された税額を証明する書類です。 |
| 年間取引報告書(年間損益報告書など) | 年間のFX取引による利益や損失をまとめた重要な書類です。※3 |
| マイナンバーカード(個人番号カード) | または通知カードと運転免許証などの身元確認書類。※4 |
| その他所得控除に関する書類 | 医療費控除や寄付金控除など適用される控除を証明するための書類です。 |
これらの書類を事前に準備しておくことで、確定申告の手続きをスムーズに進めることができます。
確定申告の手続きは、以下のいずれかの方法で行うことができます。
e-Taxで申告:インターネットを通じて電子的に申告する。
税務署で申告:税務署の窓口で書類を提出する。
郵送で申告:必要書類を税務署に郵送する。
A: はい、将来の節税を考えるなら、少額の損失でも確定申告を行うことを強くおすすめします。
たとえ損失額が小さくても、繰越控除の制度を利用するためには、損失が出た年に必ず確定申告をしておく必要があります。将来の利益と相殺できるメリットは最大限に活用しましょう。
A: すべてのFX会社の損益を合算し、一つの確定申告書にまとめて申告します。
具体的には、以下の手順で確定申告を行います。
1. 各社から年間取引報告書を入手する
利用している国内FX会社から、その年の年間損益が記載された「年間取引報告書(年間損益報告書)」を取り寄せます。通常、翌年1月頃に送られてきます。
2. 損益を合計する
各社の報告書に記載されている利益と損失をすべて合計し、最終的なFX全体の損益を算出します。
例: A社で50万円の利益、B社で20万円の損失 → 合計で30万円の利益。
例: A社で30万円の利益、B社で70万円の損失 → 合計で40万円の損失。
3. 確定申告書に記入する
算出したFX全体の損益を、確定申告書の「先物取引に係る雑所得等の金額の計算明細書」にまとめて記入します。この手続きによって、各社の損益が合算され、最終的な課税所得が決定されます。
A: 損失の繰越控除や損益通算のメリットを受けられなくなります。
また、利益が出た場合に無申告加算税などのペナルティが課される可能性があります。利益が出ているにも関わらず確定申告を怠ると、税務署からの指摘を受け、追徴課税や無申告加算税、延滞税といった重いペナルティが課されることがあります。必ず期限内に申告しましょう。
A: いいえ、FXには特定口座の制度はありません。
株式や投資信託では「特定口座(源泉徴収あり)」を選ぶことで、確定申告が不要になる場合がありますが、FXにはこの特定口座の制度がありません。そのため、原則として確定申告が必要となります。損失が出た場合も、本記事で解説したメリットを受けるために確定申告を行いましょう。
A: はい、住民税の徴収方法を「普通徴収」にすることで、会社に知られずにFXの確定申告を行うことが可能です。
確定申告書第二表の「住民税に関する事項」で、「自分で納付(普通徴収)」を選択してください。これにより、FXの利益に係る住民税の通知が自宅に直接届き、会社へは通知されなくなります。
FX取引における確定申告に関する詳しい情報やFAQは、以下のページでご確認いただけます。
「確定申告」よくあるご質問
FXとは「Foreign Exchange」の略で、「外国為替証拠金取引」のことです。簡単に言うと、異なる国の通貨を売買し、その為替レートの変動によって利益を狙う金融商品です。
例えば、「1ドル = 100円」の時にドルを買い、「1ドル = 105円」になった時に売れば、5円分の利益が得られるというシンプルな仕組みです。
レバレッジ: 少ない資金で大きな取引が可能 (最大25倍)
少額取引: 1,000通貨単位など、少額から始められる
24時間取引: 平日はほぼ24時間取引可能
低コスト: 取引手数料は基本的に無料
売りからも取引可能: 円高・円安どちらでも利益を狙える
価格変動リスク: 予測と反対の値動きで損失の可能性、レバレッジで損失が拡大する可能性も
ロスカット・追証: 証拠金不足での強制決済、追加証拠金が必要になる場合がある
スリッページ: 注文時の価格と約定価格にズレが生じる場合がある
初心者でもわかるFXの仕組み・メリット・リスクの徹底解説はこちらの記事も参考にしてください。
FXとは?初心者でもわかる仕組み・メリット・リスクを徹底解説
FX取引における損失は、誰もが経験する可能性があります。しかし、正しい知識を持って確定申告を行うことで、その損失を将来の節税に繋げられる可能性があります。
本記事で解説した「損益通算」や「繰越控除」を活用し、FXの税金制度を味方につけて、賢く資産形成を進めましょう。もし損失が発生してしまったとしても決して諦めず、翌年以降の利益に備えましょう。
正しい知識と手続きが、あなたのFX取引をより有利に進める鍵となります。
※本記事の内容は一般的な確定申告の説明となり、特定の取引に関する税制判断を提供するものではありません。確定申告や税制に関する詳細については、必ず所轄の税務署等へご確認ください。
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