相場概況
昨日の「米ドル/円」は、134.40円で始まると、東京時間、米CPIの伸びから米国の利上げが加速するとの思惑でドル買いが先行。時間外の米10年債利回りの上昇を受け、24年振りとなる135.19円まで上昇。その後は、黒田日銀総裁の円安牽制発言などを受け134円台半ばで下押し。ロンドン時間、134円台中心にジリ安。NY時間、米国の利上げ観測加速化やインフレの伸びを懸念して欧米株が軟調となると、リスク・オフの円買いが先行し、「米ドル/円」は133.59円まで下落。その後、米国の金利が上昇幅を拡大させると、「米ドル/円」は134円台を回復し134.43円でクローズをむかえた。
相場観
遂に、かねてから解説していた上値目標である135.16円を突破し24年振りの高値を付けた。当時の状況は昨日Twitterでツイートしたが、97年の拓銀・山一破綻などの金融危機による円安で、今回の円安は日米金融政策差と明確な理由があり、状況は別物。ここからの懸念は「介入」だが、日米協調介入(ドル売り・円買い)の可能性は低いと思う。米国にとってはインフレ対策としてのドル高が有効なだけに、あえて日本の為にドル安にするメリットがない。しかし、こういう時こそ落とし穴があるのが相場である。下落に対する警戒心を持ちながら、買い方針で進んでみたい。